初心者の不動産投資。物件の問い合わせから、内見までのチェックポイント

こんにちは、けんぱぱです。

ブログ41日目。

もしも、あなたが不動産投資に興味を持っているとしたら、きっとこんな風に物件を購入していくだろうと思います。

  1. 気になる物件見つける
  2. 問い合わせる
  3. 資料もらう
  4. 物件詳細知る
  5. 土地値を調べる
  6. 需要、家賃、ターゲットを調べる
  7. 現地を調査する
  8. 融資を受ける
  9. 売買契約
  10. 引き渡し

この記事は、気になるアパートを見つけた初心者の僕が、現地調査まで行い、最後購入するかどうかまでを考えた過程の詳細になっています。

ご参考になれば幸いです。

はじめに

この記事では、アパート経営をしたいと考えている、初心者の僕が気になったアパートを見に行ってきた話を紹介します。

気になるアパートをネットで見つけても、その物件が購入しても良い物件なのか、儲かるかどうか?リスクはないか?って分からず、悩みますよね。

とりあえず、気になるアパートがあったら資料をもらって、色々調べて、現地を見に行き、とにかく経験していきましょう!

相場より安い物件を購入できれば、うまくいくだろうと考えています。

物件概要

気になったアパートの物件情報です。

まず価格が安い、利回りが高い、所在地付近をよく知っているということで、興味を持ちました。

不動産屋さんにメールで問い合わせ、物件の概要書を手に入れました。

 

  • 価格:1500万円
  • 利回り:14.4%
  • 所在地:神奈川県○○市 
  • 交通:駅から4km
  • 築年数:築35年
  • 土地面積:170㎡
  • 建物面積:140㎡
  • 建物構造:軽量鉄骨2階建て
  • 戸数:6戸
  • 満室想定年収:216万円
  • 現況:6戸空室
  • 間取り:1DK 24㎡
  • 駐車場:なし
  • その他:4月末まで1人住んでいた。賃料3.7万円

どんな物件なら買いますか?

色々物件がある中で、どんな物件なら買っても良いのでしょうか?

それは、しっかり利益が出る物件だと思います。

どんな物件が、利益が出るのでしょうか?

相場より安い物件、様々なリスクを考慮して、しっかり収益が出て、

最悪、売却しても、購入金額以上で売れる物件であれば大きな損失にはならないと思います。

例えば、

  1. 3000万円の価値がある中古アパートを2000万円で購入できたら、購入時点で利益が出ていますよね。
  2. 2000万円で購入して、修繕費もかからず、年間収入300万円・利回り15%なら収益性が高いと言えますよね。
  3. しっかり入居者が付き、空室になっても、すぐに入居者が見つかるなら良い部屋だと言えますよね。

それでは、この気になるアパートがしっかり利益が出る物件なのかみていきましょう。

物件詳細から土地原価、建物原価を出す

このアパートの価格は1500万円です。この1500万円が高いのか、安いのかを出しましょう。

「原価法」を使うと、土地、建物の原価を出せます。

原価法は、積算価格を使って計算します。

積算価格とは・・・「土地と建物を別々に評価し、それを合わせた評価額」のことをいいます。

 

積算価格の計算方法
積算価格 = 土地の価格 + 建物の価格

●土地の評価方法は「相続税路線価」「公示価格」「固定資産税評価額」を使います。

相続税路線価とは・・・相続税の基準となる路線価のこと
公示価格とは・・・国土交通省の土地鑑定委員会によって決められた1㎡の価格のこと
固定資産税路線価とは・・・固定資産税の基準となる路線価のこと

●建物の評価方法は、新築した場合の費用から、築年数分の減価を引いて求めます。

土地の積算価格の計算方法

土地の値段を算出する方法は3つあります。

①積算評価

土地の資産価値を出す方法です。
路線価×土地面積(宅地1㎡あたりの評価額)で計算します。

※路線価・・・ある道路に面している土地が、平米あたりいくらの価値を持つか、という指標の1つです。

このアパートの土地の相続税評価は、79000円/㎡
土地の値段は、79000円 ✕ 170㎡ = 1343万円

②収益還元法

収益評価は「不動産の収益性」に着目した評価方法となります。
年間収入と期待利回りから不動産価格を計算します。

不動産価格=年間収入/期待利回り

年間収入220万円
期待利回りを15%と設定すると

不動産価格=年間収入220万円/期待利回り15%=220/0.15=1466.7万円

③取引事例価格

国土交通省が不動産取引価格情報のデータを開示しています。
こちらのサイトから確認できます。

土地総合情報システム

実際に今までに売買された金額が検索出来ます。

同じエリアで同じようなアパートの取引は少ないので、今回は土地のみとして考えます。
この土地を実際、売買するときに、いくらになるでしょうか。
同じエリアで過去に、土地がいくらで売買されていたかを見て、平均を出します。

該当のエリアでダウンロードして、過去の取引から近いものを選び、㎡単価から、さらに平均を出します。
今回は平均㎡単価は、10万/㎡でした。

10万✕170㎡=1700万円

この3つ算出方法から、土地として売った場合1700万円では売れると考えました。

建物の積算価格の計算方法

建物の積算価格の計算方法は、下記の計算式で計算されます。

建物の積算価格 = 再調達価格 × 延べ床面積 ×( 残存耐用年数 ÷ 耐用年数 )

 

再調達価格

再調達価格は、建物を新たに新築した場合の価格のことです。
建物構造によって、新築時の単価は決められています。

  • 鉄筋コンクリート(RC)・・20万円/㎡
  • 重量鉄骨・・・・・・・・・ 18万円/㎡
  • 軽量鉄骨・・・・・・・・・ 15万円/㎡
  • 木造・・・・・・・・・・・ 15万円/㎡

 

今回は軽量鉄骨造なので、建物面積が140㎡の再取得価格は

15万円 × 140㎡ = 2,100万円

になります。

 

耐用年数

耐用年数は建物が利用に耐える年数のことです。
こちらも構造によって耐用年数が決められています。

  • 鉄筋コンクリート(RC)・・・47年
  • 重量鉄骨・・・・・・・・・・34年
  • 軽量鉄骨・・・・・・・・・・27年
  • 木造・・・・・・・・・・・・22年

 

残存耐用年数

耐用年数から築年数を引いた値です。
築年数は、建物が作られてから何年経過しているかを指します。 年数が経つほど、価値が減少したとみなされます。

今回は、築年数35年と耐用年数を超えているので、建物の評価額は0(無価値)になります。

いくらで売れる?

ちなみに、この建物の解体費用は、210万円ほどです。
解体費用の坪単価が、平均5万円ですので、計算するとこうなります。(42.3坪 ✕ 5万円 =211.5万円)

1500万円で購入して、解体費210万円かけて、更地として売却しても、土地として1700万円で売れれば大きな損はないと考えました。

内見結果は?

物件概要を見て、積算価格を出し、土地として売却すれば損することはないと考え内見することに決めました。

そして、不動産屋さんに問い合わせ、アパートを内見してきました。

大きなポイントは、2つです。

  1. 修繕費はどのくらいかかるか。
  2. ちゃんと使えるか。

細かい物件調査の方法は、こちらを参考にしてください。
※傾きチェック方法は、iphoneに最初から入っているアプリの水準器が使いやすく良いです。

不動産投資初心者のアパート購入。現地調査には、プロの目線が必要だった。

 

まず第一印象ですが、建物外壁がボロボロ、塗装が剥がれて、階段や鉄部のサビがひどいです。

屋根は見れませんでしたが、同じように塗装が必要そう。

売主さんは何年か前に塗装をしているとのことですが、20年以上していない感じです。

  

6部屋中4部屋は中を確認出来ました。2部屋は鍵が合わず見れませんでした。

部屋の感じは、そんなに悪くありません。壁紙はそのまま使えそうです。掃き出し窓のシャッターが開かない部屋もあります。

1階の一番奥の部屋は押入れの木枠がボロボロ、なにかの虫に食われています。ダイニングとの仕切りの扉と、枠も虫に食われていました。これは気になる。

 

お風呂はこんなお風呂でした。型は古いですが、浴槽の壁は綺麗でした。
このようなお風呂は、バランス釜と言われています。
シャワーない、洗面台ない。

トイレは綺麗です。ウォシュレットは欲しいです。

トイレ、ダイニングの床のクッションフロアは、ださいので新しく張り替えたいです。

キッチンはきれい、そのまま使えそう、シングルレバーに変えたい。

換気扇は外れていました。使えるかはわかりませんが、買っても1台3000円くらい、ユーチューブで取り付け方法を見ましたが簡単に出来そうです。

  

インターフォンは古いまんま、モニター付きのものに新しくしたい。
ドアは塗りたい、色変えたい。

1階の床に穴が・・・
これはリフォーム業者さんに見てもらい見積もりをとっています。

雨樋が取れている、階段や2階の廊下の目隠しは取り外し。

全体的に、まだまだ使える感じだし、廊下や階段を歩いた感じも、軽量鉄骨で頑丈な感じがしました。

ちょうど内見のときに、向かいの一軒家の方とご挨拶しましたが、良い人そうでした。ご近所さんがどんな人なのかも大事ですね。

あとは、気になっている点として、
・洗濯機が廊下にあることですが、室内に移設すると15万〜20万かかるようです。
仲介に聞いてみると、人気はないけど、そのままでも大丈夫とのこと。

・自転車置き場がないこと。スペースはあるので置けるけど、必要になれば追加すれば良いかな。
・駐車場はありませんが、車1台は置けるスペースはあります。

忘れてはいけない3大瑕疵をチェック

色々見てきましたが、実は中古建物を見るときに、注意すべき3つの瑕疵があります。

瑕疵とは
きず。欠点。 法律上、なんらかの欠点や欠陥のあること。【法律用語です】

不動産投資で言うと、それが雨漏り、シロアリ、傾きです。

 

傾き

建物が傾くのは、地盤が柔らかいため、地盤沈下が起こり、基礎が傾き建物が傾く場合と、今までの地震などで傾いている場合、建物の骨組みが弱く自然と傾く場合などがあります。

それをチェックするには、建物のコンクリートの基礎部分がひび割れていないかを見ます。内部からは、サッシや建具が動きにくくなるので、分かりやすいです。
建物の傾きは、長い間どこかに無理な力が加わっているので改善したい項目です。

地盤が軟弱すぎるとハッキリ言って購入はやめたほうが良いです。

こちらのサイトで物件所在地を入力すると、地盤の調べられますので参考にしてみてください。

地盤サポートマップ 

この物件は気になるものはありませんでした。

雨漏り

雨漏りをすると天井板や内壁などに雨の染みた跡が残ります。
色の変色した部分が無いか確認します。また、屋根裏等も覗ける場合は確認しましょう。

雨漏りの原因が不明な場合は注意が必要です。
想定している以上の修繕費用になってしまう可能性があります。

壁や天井がヘンに新しいものに変わっているときは、臨時工事で一時的に直していることもあるようです。
初心者は雨漏り物件は買わないほうが良さそうです。

この物件は特に目立った染みはなく大丈夫そうです。

シロアリ

シロアリは建物にとって害を成す昆虫。木材が大好きで、湿気が溜まりやすい場所(床下やお風呂場など)に発生します。

雨漏りや水漏れによって建物の木材が水分を含んだり、腐ったりした状態は、シロアリにとって非常に好ましい環境です。そのまま放置していると、建物が深刻なシロアリ被害を受ける可能性も。

この物件をリフォーム会社の方に見てもらったら、押入れの虫食いはシロアリだろうとのことです。

少し危険です、専門のシロアリ駆除業者さんに床下に潜ってもらって調査してもらいたいと思います。

3大瑕疵をチャンスに変える

これらの3大瑕疵があった場合、手直しできる瑕疵であれば、値下げ交渉し、さらに高利回り物件にするチャンスでもあるのです。

解決できる問題もありますので、すべてがNGということではないのです。解決できる場合は値下げ交渉し、お宝物件に化ける可能性があります。

職人さんに1日分の調査費を払ってでも、やるくらい重要なところです。

しっかり調査しましょう。

リフォーム費用はいくら掛かるか?

ここまで色々、外側から内側から見てきましたが、リフォームが必要なのは間違いありません。

しかし、全体的にいくら掛かるのかが全く分かりませんでした。

正直、初心者が外壁の塗装や、屋根の塗装、床の張替えなどはできません。

いくら掛かるかがわからないのに、購入して良いのか判断ができませんでした。

知り合いの業者さんもいないので、色々調べ、見積もり比較サイトとで複数の見積もりを取ることが出来るところに依頼をしました。

 

翌日、電話が掛かってきたのですが、めちゃくちゃ対応が良かったです。

立面図と平面図をメールで送り、その後おすすめの3社をご紹介しますとのこと。

見積もり書ができるまでは1週間程度かかるそうです。

リフォーム見積もり結果

結果が出次第ご報告いたします。

 

現時点で気になっていること

・給排水設備の交換した時期
・入居者さん履歴、どの部屋にいつまで入っていたか。
・シロアリの現状、駆除、料金。ここに確認、見積もり。床下も見て欲しい。
・ローン審査

賃貸の需要はあるか?家賃は?

このアパートのある駅をよく知っているので、需要はあるだろうとは思っています。

適正な家賃がいくらなのか、ライバル物件がどのようなものか、需要があるのかを調査しました。

0.まず周辺施設を調べる

グーグルマップや、自分で周辺を歩いて確認します。

駅からバスで10分。バス停まで徒歩6分です。
実際に歩いて間違いないか確認、大丈夫でした。

周辺施設
大学A・・2.1キロ、1学年500〜600人。
大学B・・2.9キロ、1学年400人。
短大・・2.2キロ、1学年500人。
病院A・・2.6キロ、150人。
病院B・・3.2キロ、310人。
コンビニ・・700m
スーパー・・1キロ
ドラッグストア・・1キロ

大学、病院があり、賃貸需要はある程度ありそう。
周辺にコンビニ、スーパーもあり、生活に困らなそうです。

賃貸需要を調べる方法は4つある

  1. 賃貸重要ヒートマップで需要を調査
  2. その市の人口推移をチェックする
  3. スーモなどで同じエリアの賃貸物件を調査
  4. 不動産屋さんに電話でヒアリングする

 

詳しくみていきます。

1.賃貸重要ヒートマップで需要を調査

こちらはこのサイトで、希望エリアで検索するとすぐに確認できます。
→ 【LIFULL HOME’S 】見える賃貸経営

賃貸需要ヒートマップは、例えば下記画像のように、物件の閲覧回数により10段階で色分けされています。

このアパートのエリアで見てみると、赤色だったので、需要としてはトップクラスでした。

2.その市の人口推移をチェックする

→インターネットで   〇〇市  人口推移  と検索すると出てきます。
ウィキペディアでも調べられます。
過去20年間のデータがあったので確認しましたが、毎年人口は増えていました。

3.スーモなどで同じエリアの賃貸物件を調査

これは、どのくらい賃貸物件の募集があるかによって、現在の空室がどのくらいあるかが分かります。
スーモで、エリア、間取り、築年数、建物種類、専有面積で絞り検索しました。

20件ほど出てきて、家賃の最安は2,7万円、最高は4,4万円と出ました。
このあたりの物件が、今後ライバルになる物件です。

4.不動産屋さんに電話でヒアリングする

最後に不動産屋さんに電話で確認しました。
エリア、間取り、築年数、建物種類、専有面積などを伝え、家賃はいくらくらいで貸せるか、需要はどうか、ターゲットはどんな人かを確認しました。

1社だけだと偏りが出てしまうので、3社に電話し、確認しました。

①エイブル
3.1万円
確実なのは2万円台。
大学があるが、狙えないと思う。そこの大学生は6万円くらいのところを探す。

②マスト
3.3万円
社会人か大学生、少し近くの病院の看護師さんなど。厳しい地域だけど、これから1月〜3月が繁忙期なので、時期は良い。6部屋埋めることをがんばります。

③ミニミニ
3.5万円
閑静な住宅街、社会人がターゲット、近くの工場も狙い目。

 

想定では、低めにみて3万円なら大丈夫かなと考えていたので、どの賃貸会社さんもそれ以上だったので、家賃3万円であれば客付けは出来るだろうと見込んでおります。

まとめ、購入しても良い物件とは。

相場より安く、様々なリスクを考慮し、しっかりと収益が出ること。
最悪、売却しても、購入金額以上で売れる物件であれば大きな損失にはならないと思います。

今回のアパートは、リフォームの金額がまだ出ていないので、最終確定まではいけませんが、今の段階では購入しても良い物件だと考えています。

また進展がありましたら、追記していきます。

さいごに

アパート経営をしたいと考えている僕が、気になる物件を見つけ、現地調査も行い、この物件が儲かるのかを色々なツールを使い判断してきました。

いかがでしたでしょうか。

結果的に現段階では、購入しても良いとの判断をしております。

引き続き、リフォームの見積もりが出たら、この先にも銀行の融資が控えております。

その後の流れは改めて、お伝えしていきたいと思います。