「する」ではなく「なる」で目標を設定する2022年

こんにちは、ラッドです。

2022年になりました。

今年もよろしくお願いいたします。

 

年末年始は、2022年のやりたいこと、挑戦したいことを決めたり、2021年を振り返っている人もたくさんいるのではないでしょうか。

 

この記事では、年末の振り返り、新年の目標を立てる時に役立つ、新しい考え方についてご紹介します。

年末年始は、自分がどうありたいか、どう生きていきたいかを考えるのにとても良い時期ですよね。

でも、どうやって考えていいか悩むこともあると思います。

「すること」を決めることよりも、「なったこと」、「なること」について考えてみようっていう話をしていきます。

新しい発想ですので、違った目標の立て方が出来ると思いますよ。

好きな人の前にいる時に、自分らしくいられる

まずは、

「自分が自分らしくいる時ってどういう時なんだろう?」

ということを考えてみます。

 

平野啓一郎さんという作家が、『私とは何か —–「個人」から「分人」へ』の中で、「分人主義」という概念を提唱しています。

 

人は、その人の、体と心だけで出来ているのではない。その人と関係する人によってもできている。

それをわかりやすく表したのが「分人主義」という考えだ。

 

平野啓一郎さん本人が話している「自分を愛するために他人を愛しなさい」っていう、10分位の素晴らしいトークがあるのでぜひ見てみてください。

自己を愛するために他人を愛しなさい (TEDXKYOTO2012)

 

これは何を言っているかというと、

結局「自分」って、自分が好きな人の前では、イキイキとしていませんか?

ということなんです。

それは自分のパートナーだったり、恋人だったり、子どもだったり、お母さんだったり、お父さんだったり、祖父母だったり、ということもあれば、

自分の所属するグループの中で尊敬する人だったり、先輩だったり、

 

自分が好きな人の前にいる時に、自分らしくいられることってあるよねということです。

 

もしも、その好きな人が亡くなった時に、あなたがなぜ悲しむかというと、その人がいなくなったことを悲しむことももちろんあるけれど、実は、その人の前だけで生きられていた自分も失ってしまっている、ということもあるんです。

自分というものの喪失感を感じてしまうこともあるんです。

 

逆に言うと、

誰かのおかげで、自分は自分を愛せている。

とも言える。

 

では、そういう愛せる人が何人くらいいるんだろうと振り返ることもできる。

一般的に、振り返るということを考える時に、

「何かをする」と目標を決めて、その後に「何かを出来ただろうか」と僕たちは振り返ります。

 

しかし、こいういう発想をしてみたらどうだろうか。

 

今年、自分が「何かになった」と振り返るときに、

→ 自分らしくいれたのは、誰と一緒にいたからだったのか?
→ 誰を憧れていたからなのか?
→ 新しい自分になれたのは、誰を新しく大事に思ったのか?

そういうことを考えて、振り返ってみるってすごく大事なことかもしれないし、

新しい視点かなって思うんです。

「すること」よりも「なること」

建築家の西村佳哲さんのコラムの中で、

一緒に冒険に「なる」 西村佳哲

・「すること」よりも「なること」に興味がある
・一緒に冒険を「する」こともあるけど、一緒に冒険に「なる」ことを考える

という一節があるんです。

 

何かをするときに、自分の仕事を振り返ってみると、友人や知り合いから、無茶ぶりの様な相談をされたことによって、生まれた物事の中からのほうが、結果的に自分が考えてしたことよりも、自分にとって大きな転換点に立ってるコトは実はたくさんあって、

ただ夢中になって全力で取り組んでいる時というのは、仕事であれ、遊びであれ、「している」というよりは、夢中になって、その無茶ぶりの中の人に「なっている」感覚が強い、っていう言い方をしています。

 

自分が、自分を超える何かをする時、というのは、

・相手から求められていたり、
・相手との関係の中で何か違う自分になっていたり、

それによって、いつのまにか成し得ていた。ということが結構あります。

 

同じように、建築家のレム・コールハースさんも、

「建築家として、自分が何を建てたいかを考えることを消してきた」と言っています。

 

「えっ?」
「建築家が何を建てるか考えないの?」

と思いますが、コールハースは、

「本当に面白いことというのは、建物を建てたい誰かと建築家との間で起こる」と言っています。

 

これも「何をつくるか?」というより、人と人の間で全てのものが行われていく。ということなんです。

 

誰かの「した」ことよりも、
何かに「なった」ことで新しく「起きた」、

と考えることで、新しい何かが生まれる。

ということで

振り返るときに大事なことは、

 

自分の中で新しい自分が生まれた。

新しい自分になろうとした。

新しい自分になろうと憧れている。

 

2021年の、そういう出会いを振り返り、

2022年の、そういう出会いを想像し、

2022年の新しい出会いの中で、新しい自分になっていくということを、

考えることが、

新しい視点の振り返りであり、2022年の目標設定をするヒントになるんじゃないかなと思います。

 

皆様も昨年を振り返り、新年の目標設定をしてみるのもいかがでしょうか。